2017年10月22日日曜日

new project !

2世帯住宅のプレゼン。



斜めに切り上げた屋根・壁がちょっと特徴的です。

奇をてらったわけでは無く、近隣家屋の間から通風・採光を確保し、
視線の抜けを考慮した結果の形。

外観模型を作るとそういった近隣の環境を読むことができます。




外から家へ帰って来たときに見える風景。

新しい家が街並みに溶け込んでいるか確認することもできますね。




上の写真はこんな風に人の目線を想定して撮っています。

周辺環境の理解にはパースより模型の方が有効かな。

何より1/100のミニチュアはとても可愛らしく、これから家をつくる楽しみがふくらむように思います。


竣工は来年の夏の予定。

さて、ここからどのように変化するでしょう。









2017年9月29日金曜日

つながり

先日お引き渡しをした「キッチンつながり+en」

障害のある方の作業所、

子どものお菓子教室

ケーキ屋さん

様々な顔を持つ場でした。




子ども、お菓子、キッチン、福祉施設・・・

クライアントからの要望、

私の企み、

全部を書きだして、こんな風にまとめて整理します。

これが設計のはじまり。

住宅の設計も同じです。

いきなり図面を書きだしたりはしないんですよ。

意外でしょうか?


***


そして今回はたくさんの方のご協力があって

完成したお仕事。


ロゴやイラストを担当した同級生のゆきちゃん




やさしいタッチのイラストで

今後お菓子のパッケージデザインもされるそう。

楽しみです。





吉野の泉谷さんには木材全般のコーディネートを。

今後、山のお話も子どもたちにしてもらえたら、

なんて期待しているのです。





そして、大工のUさんとSさん。

冗談ばかり言って楽しい方たちですが腕は確か、そして優しい。



工事全般を取り持ってくださった

Lei Companyさんも気持ちの良いお仕事ぶりでした。



それもこれも

事業主であるケアットの岡本さんの

お人柄なのだと思います。



人と人の「つながり」

を強く感じるお仕事でした。




2017年9月28日木曜日

【キッチンつながり+en】-兵庫県神戸市


ちいさなキッチンをつくるお仕事です。

平日は障害のある方がお菓子作りをする作業所、

週末は子どもたちがお菓子作りを通してものづくりを学ぶ教室。

そんな依頼でした。

普段の住宅設計とは少し目線を替えて、

でも基本は変わらず居心地の良い「木の空間」を。

たくさんの方のお力を借りて、

なかなかすてきなキッチンになったかと思います。


******





アプローチ。

入り口脇には吉野からやって来た杉のそで壁をちょっぴり。

なんのお店かな?

ちょっと入ってみたいな?

と、思ってもらえれば成功。

福祉施設だからこそ、外に開いた空間にしたい

という、クライアントの思い。




入り口を入るとSHOPスペース。

ここではお菓子の販売を。

左手の棚にたくさんの焼き菓子がならぶ予定。




見返し。

工期の限られたテナント工事。

現場で木工事が発生しないよう木材を使用する箇所は全て家具工事で。

確かな腕の信頼できる大工さんに協力いただいて。




全ての角に、いつも以上のまーるい面取り、
大工さんのやさしさ全開のディテールです。






SHOPスペースからキッチンを望む。

中央にどん!と大きなキッチンカウンターを据えて。

手前のテーブルは子どもが作業をするのにも

大人が座ってお茶を飲むのにもちょうどいい高さ。



既存の開き戸、サッシは曲線がやさしいデザイン。

あえてそのままに。

床はクッションフロア。

無垢の床板の気持ちよさを味わってもらいたいところだけれど、

使用環境を考えると適切なチョイスではない。

割り切るところは割り切って。




その代わりSHOPスペースとキッチンをつなぐ空間に、3畳ほどの桧の小上がりを。

子どもたちがが自分で作ったお菓子をみんなで食べたり、

もっと小さな弟くん、妹ちゃんがハイハイしたり、

お菓子を買いに来てくださった方がちょっと腰掛けたり。

そんなイメージで。



小上がりの床は450角のウッドタイル。
子どもが使う場だから汚れるのは当たり前、
でも、どうしても汚れがひどくなったら入れ替えができるように。
相談に乗ってもらいながら作ったもの。




夜もあたたかな灯りを溢れさせて。

地域に開かれた愛される場になりますように。





***

名称:キッチンつながり+en

所在地:兵庫県神戸市

延床面積:40.00㎡(12.10坪)

竣工:2017年9月

施工:Lei Company(内装)/梅本建装(家具)

ロゴ・イラスト:atelier tippi(仲谷有希)


写真撮影:西久保美和










2017年8月28日月曜日

Bar

Bar(バー)…

いいオトナになれば日常的にそういう場所でお酒を飲むのかと思っていましたが
現実は赤提灯に吸い寄せられるオッサン 大人になっていたこの頃。

これではいけない(赤提灯も大好きだけど)と、オトナの酒場へ。




建築家・村野藤吾氏が晩年デザインしたバー「あさま」@グランドプリンスホテル新高輪

5mの天井高が圧巻。

劇場のホールのようであり、でも明らかに居心地の良さが異なる空間。




細部もすてき。

ホテル内のバーなんてお財布の方もちょっと緊張気味でしたが、思いのほか良心的。

すばらしい空間体験ができるのでぜひお出かけください。

(後で調べると村野氏91歳の時のお仕事とか。すごい…かっこいいなぁ…!)









2017年7月23日日曜日

暑中お見舞い

知り合いの方から自家製の「クコ酒」と「マタタビ酒」を頂きました。





実は1年ほど前から原因不明のアレルギーで顔の肌荒れがすっきり治らないのです。

それで、「もしかして効くかもよ」とわざわざ送って頂いたというわけ。



顔の湿疹、赤味は見た目は派手ですが痛くも痒くもなく、

「いつか治るさ!」と本人は気楽に構えています。

正直に言えば昔のツルツルお肌に戻りたいですが、

肌荒れをきっかけに、

食べるもの、触れるものにも少し意識を向けるようになり

こういう優しいお心遣いに触れる機会も一度や二度ではありません。

怪我の功名、

学びのあることだな、と気持ちが軽くなります。

ありがたいことですね。



さて、今晩からこの薬膳酒をナイトキャップに体調を整え

元気に暑い夏を乗り越えたいと思います!









2017年7月22日土曜日

高橋節郎館@豊田市美術館

お仕事で木造の住宅設計と少し方向性の違うことに取り組む。

そのためにアタマの中にいつもと違う風を吹きこみたいな、と思いました。

少し遠出をしたい気持ちもあって豊田市美術館で開催されている奈良美智展へ行ってみることに。

電車に乗って、初めての街へ行くのはなんとも楽しい。





ところが、美術館も展示も今の私には思いのほか響かず・・・


空振りだったかな、と意気消沈して帰りかけた時、

別館である高橋節郎館が目に留まりました。

せっかくだから、と入ったこの別館が大当たり。







お庭の展示を眺めるギャラリーが秀逸で、素晴らしく居心地が良かったです。

設計者である谷口吉生さんの得意とする上品で静けさと清潔感、厚みを感じる空間。

来てよかったと思える時間でした。





他にも敷地内には谷口吉生さん設計のお茶室、立派な庭園があり

目を養うことができました。



気づけば、結局好きだと思うところへ吸い寄せられていった感じ。

あまり新しい風は吹きこめなかったけれど、すてきな空間体験でした。


















2017年7月19日水曜日

【学文殿町の家】砂壁を落とす

学文殿町の家のDIYは亀のスピードで進んでいます。

昨日は床の間の砂壁を落とす作業。



14:00スタート



15:00


17:00

こういう単調作業は面積を区切りながら進めるとペースが掴みやすいです。

黙々と壁に向かって4時間半で完了。





先日京都の左官職人佐藤ひろゆき氏が

左官壁の魅力は「肌合い」だとおっしゃっていました。

土壁と向き合っているとその意味がよく分かります。

時間の経過で変わる陽ざしの角度、向きで

土壁の表情は刻々と変わります。

仕上げを取った下地壁(中塗り壁)でもなんだか美しい。

もうこのまま仕上げにしてしまおうかしら

なんて思うひと時でした。


2017年7月17日月曜日

【学文殿町の家】植栽工事

学文殿町の家もいよいよ植栽工事が完了しました。

内装のDIY工事が残っているので完成はまだ先ですがひとまず外観は整った感じです。



(道路から玄関へのアプローチ)

紅葉(コバノウチワカエデ)がきれいなアーチをつくり玄関へと優しく迎えてくれます。

苔を敷いたアプローチもしっとりと、既存の鉄平石との相性もいいですね。




(道路面にも限られた小さなスペースですが緑を)


お庭をお願いしたMさんには特にこちらからリクエストはお伝えしませんでした。

これまで手がけられたお庭を拝見し、お話を伺い、「全てお任せしよう」と思ったから。

なんだか前面的にお任せしようと思わせるオーラがあるんですよね。Mさん。


お花も白と青をベースに季節ごとに咲くものを取り入れてくださっています。

実は花物にあまり興味が無かったのですが・・・今回道行くひとに楽しんでもらえたらいいな、という気持ちもあり挑戦。

これから少しづつ楽しんでみたいと思います。





(BEFORE)

高いモルタルの塀に閉ざされた頃と比べると、街並みに緑があふれ、印象も良くなったように思います。

この道は小中高生の通学路なので、子供たちにも季節ごとの草花を見てもらえたら嬉しいな。





2017年6月8日木曜日

住まいの健康診断

先日は神戸へ。住宅の詳細調査へ行ってきました。

築15年と比較的新しいおうちです。

総勢4名の調査員で一日。私は今回は小屋裏担当でした。



以前雨漏りの被害があったお宅でしたので、

雨漏りの有無や内外の劣化について重点的に調べます。


1分おきに温湿度を記録できる計測器や、




木材の含水量を計測できる機器。

このような精密機器も使い数字で劣化を診断することができます。





鉄筋探査機。
こちらは基礎やブロック塀の鉄筋の有無、ピッチを測ります。




調査後はノートPCで写真を見ながら調査結果の速報を住まい手さんにご報告。

後日、報告書にまとめたものをデータでお送りします。


*****


住宅を長持ちさせるには日々のメンテナンスが大事。

定期的に調査をすることは人間で言えば健康診断のようなものです。

また、改修前に詳細調査を行うと改修計画がより詳細に詰められます。


20名体制で行う本格的な調査から、2名で行う簡易的なものまで。

建物の規模やご要望により調査内容は様々。

わが家の健康度を一度調べてみたいという方、ご相談にのりますよ。




しましま設計室は一般社団法人住宅医協会にインスペクターとして登録しています
http://sapj.or.jp/inspect/members/














2017年6月5日月曜日

ゆったり休日

昨日は久々にゆったりとした休日を過ごしました。

金継教室に行ってずっと取り組んでいたお皿が完成。

出雲で買った出西ブルーの1枚。




これまでは銀を蒔いていたけれど、

このブルーには金を合わせたく、ちょっと奮発してしまいました。

でもやっぱり正解(満足!)




そして午後は、食べずに寝かしておいたこいつ↓で・・・






バナナケーキ。



今週の朝食やら、お茶請けやら、になる予定。

夏の気配を感じるこの頃なので、ココナッツも投入!しましたよ。









2017年5月31日水曜日

壁土を剥がす


学文殿町の家も工事終盤を迎えています。

室内はほぼ、DIY工事を残すのみとなりました。

*土壁塗り
*タイル貼り
*洗面カウンター制作
*ペンキ塗り
*障子紙貼り
*襖紙貼り

ざっと挙げてみてもすごい量…。

普段はここまで踏み込みませんが、自邸改修なので勉強の意味もこめて。

途方に暮れつつ、千里の道も一歩からということで、まずは既存土壁を剥がす作業に取り掛かります。



下地(ラスモル)から浮いてしまった土(中塗り)を落とす作業。

これは根気があれば誰でもできる作業です。


土ぼこりを立てないように丁寧に。

しばらくこの地味な作業をお仕事の合間をぬって取り組みたいと思います。




2017年5月27日土曜日

ウルシ

漆塗りワークショップのお手伝いをしてきました。

前・設計事務所のスタッフ時代から建築における漆とのお付き合いは9年近く経ちます。

塗料ですが、ペンキとは違う「深み」が特徴です。


華やかですが、派手ではなく品がある仕上がりのため、

上がり框や大黒柱などポイント的に使うことが多いです。


【施工例】
框:栗に弁柄(煤紅)着色の上、拭き漆
フロア:桧に弁柄(黄金)着色の上、拭き漆
(山東の家)


【施工例】
梁:杉に拭き漆
※天井仕上げは柿渋和紙
(ひとつ屋根の家)


また自然塗料の中では耐水性も高いため、

洗面カウンターや水廻りの床・壁に使う方法もおススメです。


【施工例】
洗面カウンター前壁:桧に拭き漆
収納扉の引手:杉に弁柄(黄金)着色の上、拭き漆
(ひとつ屋根の家)


現在施工中の学文殿町の家でも水廻りの床に漆を塗ります。

今回はDIYで!


さてさて、どのような仕上がりになっているのか。

お披露目が楽しみです。



2017年5月1日月曜日

休日

GWが始まりました。

気持ちのいいお天気で昨日はのんびり外出しました。

出かけた先は


前から行きたかった「熊谷守一展」

御影の香雪美術館で開催されています。

昨秋訪れたメディアコスモスで画集を見てから気になっていた熊谷守一さんの作品。

板に油彩で描かれた作品がグラフィカルで優しくとてもいい味わいなのです。



久々に歩いた御影の街も新緑が気持ちよく、いい休日となりました。





2017年4月30日日曜日

美濃の旅で


美濃での宿泊は「陽がほら」さんという古民家を改修したゲストハウスで。

残すもの、新しくするところのバランスが良く居心地のいいお宿でした。

朝ごはんのお米が美味しかったなー。





わっしょいマルシェでは、リースを作るワークショップに参加。



こういうのをパパッと感覚で作れないんですよね…。

設計士という職業柄なのか個人の性格なのか「あーでもない、こーでもない」

と随分長居してしまった気がします・・・(笑)





できあがりはこんな感じ。

ゆきやなぎ、唐松、椿、山つつじのシンプルなリース。

椿の品種は分かりませんが市場で買ったものでなく山に群生しているとか(!)

そんな光景、是非見てみたいなと思った、濃いピンクに白い斑の入ったすてきな椿でした。