2017年3月2日木曜日

【ひとつ屋根の家】-静岡県浜松市②

※竣工から半年、竣工写真を撮りましたので改めて事例紹介を。


【ひとつ屋根の家(親世帯)】

「とにかく私たちは小さな家でいいから」

お会いするたびに、そうおっしゃるご両親。

とは言え、年を取ってから環境が変わるというのはストレスにもつながります。

なるべく前の家との変化が少なくなるよう、玄関やLDの位置は変えず計画しました。

次々と要望が出てくる息子さんご夫婦よりも、ご両親の家の方がより気を配ったのでした。







南東側より。

左のデッキ部が子世帯、右側が親世帯。









玄関を入るとちょっと不思議な空間。

ここは、玄関であり、応接室であり、お父さんの読書室でもあります。

実は普段家へは台所の勝手口から出入しているお父さんとお母さん。

玄関は使われていませんが、それでも玄関は南向きに、大きく、とのリクエスト。

お仕事のお客様や、親戚の方が来られた時、きちんとしたパブリックスペースは必要なのです。

とは言え、面積が限られた親世帯の家。

どうしたものか…と考え、いくつもの機能を併せ持った「土間リビング」をつくることにしました。

立派な松の丸太梁が正面に架かり、和紙に朱い漆を塗ったパネルをアクセントウォールとしました。









この漆パネルの壁の裏は洗面所、トイレ、お風呂、と水廻りがあります。














トイレの引き戸は杉の舞良戸(まいらど)。

昔からある個人的に好きなデザインです。

洗面、トイレには寝室からも直結できるようにしました。











































脱衣所の収納も造作でたっぷりと。

ガラスに見える部分はポリカーボネイト(ツインポリカ)という樹脂。

安全で軽い建具は使い勝手もいいのでおすすめしています。











































共有の和室を介して親世帯と子世帯はつながります。

法事や親戚の集まり、お客様の寝室に使う部屋ですが普段は娘さんの遊び場。

おじいちゃん、おばあちゃんがお孫さんの面倒を見てくれることも。

きちんと独立していながら5人家族の距離はぐっと近い住まいです。




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名称:ひとつ屋根の家

所在地:静岡県浜松市

延床面積:207.19㎡(62.67坪)


写真撮影:大関 正行氏 (一部、石牧真志氏 撮影)











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