2017年2月24日金曜日

材料を求めて②(岐阜編)

先日の岐阜遠征の続き。

栗のフローリングを下見した後は北へ北へ。郡上市白鳥町に向かいます。




訪ねた先は設計事務所勤めの時からお世話になっている白鳥林工協業組合さん。

岐阜県産の杉を使った幅ハギパネル「長良杉パネル」を使わせていただいています。
幅100㎜程に製材した杉の板を接着剤で剥ぎ合わせて作ったパネルです。



写真の電話台、そで壁に使っているのが長良杉パネル(五番町の家
無垢材では取りにくい幅の広い板を取ることができ、
無垢材と比べて暴れにくいので使い勝手が良い建材です。
見た目も集成材に比べて自然なのも気に入っています。

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ここで、一般的な集成材の板とはどう違うの?と思われるかもしれません。

こちらが集成材。
幅の狭い(3cmほど)材を細切れに剥ぎ合わせているので見た目が少し煩いです。
繊維方向にも継ぎ目が見えますね。
これはこれでいいのですが、やはり無垢板とは違う工業製品という印象。

長良杉パネルは100㎜幅の板を剥いでいるので一般的な集成材よりは見た目が自然です。
無垢板と集成材の中間のような材料と私はとらえています。

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それは工場へお邪魔しても感じる事。
工場で作られているものはベルトコンベアに乗って機械でオートマチックに作られている。
そんな風に感じるかもしれません。
私もそのようにイメージしていました。

ところが、実際は手作業の分量がとても多いのです。

糊を付けて1枚1枚並べて接ぎ合わす。
これ、全て手作業なのです。

一応パネルの規格サイズもあるのですが、
製作可能な範囲ならどのような寸法でも製作してもらえます。
考えれば分かることなのですが、このように人の手で作られるものだから
そのような対応をしてもらえるのだと思います。

山で人の手によって育てられた木は、
製材所でも人の手によって下拵えをされ、
現場で大工さんの手で仕上げられる。

私が携わっている木の家づくりはどの工程でも人の手や思いが加えられているのだ。
現場へ行って改めて気づいたことでした。

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さて、実は白鳥林工さんへお邪魔した目的は他にもありまして。

まずは広葉樹のパネルを見にいくこと。
前回伺った時にも見せていただいたのですが、ゆっくり見る時間が無かったので。


長良杉パネル以外にも、針葉樹は桧、唐松のパネルがあり、
広葉樹も栗、山桜、鬼ぐるみ等がスタンバイ。

テーブルの天板やちょっと気張りたい家具などに使いやすいと思います。
今進めている学文殿町の現場にも使ってみたいな、と考えています。


この他にも倉庫の中をウロウロ。


事前に「掘り出し物を見つけに伺います!」とお伝えしたものですから
白鳥林工の担当、石ヶ谷さん「何かあるかなーーー」と一生懸命探してくださいました。

お忙しい中申し訳なかったです。。
関西人のノリで何でもおねだりするのは考え物だと反省(笑)

さらに優しい石ヶ谷さん、後日掘り出し物情報をメール下さったのでした。
重ね重ねありがとうございました。
また懲りずに遊びに行こうと思います。






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